屋上のある家は雨漏りしやすい?屋上のメリット・デメリットやメンテナンス方法を紹介
都心部を中心に、屋上のある家が近年増加しています。
家にいながらも開放感のある空間でのんびりしたい・屋上があるおしゃれな家に憧れているなど、屋上のある家を建築する動機は人それぞれです。
家に屋上があると自宅の快適性や利便性が向上するため、これから家を建てようと考えている方で屋上の設置を検討されている方も多いでしょう。
一方で、屋上があると雨が降った際に水がたまりやすいため、雨漏りが起こるのではないかと心配する声もあります。
そこで今回は、屋上のある家に憧れている方や今後屋上のある家に住みたい方に向けて、屋上のある家のメリットやデメリット、雨漏りを防ぐためのメンテナンス方法についてご紹介いたします。
屋上のある家のメリット
屋上のある家に憧れる理由は、さまざまです。
その理由を知ることで屋上のある家の魅力を知ることができるでしょう。
ここでは、屋上のある家のメリットについてご紹介いたします。
狭い土地でも庭を作れる
庭付きの家に住みたいという夢を持っている方もいらっしゃるでしょう。
しかし、都心部で家を建てる場合には土地の値段が高いことや、広い土地がなかなか空いていないため庭付きの家の建築は非常に難しいです。
そこで、庭の代わりに屋上を作ることでその夢の実現が可能です。
屋上を作ることで家庭菜園やガーデニングなどの趣味用の空間としての活用や、ペットや子供の遊び場として使用できるため、より理想的な家に仕上がるでしょう。
狭い土地でも庭を作れる屋上は、都心部だからこそ夢が膨らむといえます。
眺望が楽しめる
近くに海や豊かな自然がある場所では、屋上からの眺望を楽しめます。
高所からの景色を楽しみたい場合には、展望台や大型の建物に行かなければいけません。
しかし、自宅に屋上があれば家にいながらでも自宅周辺の景色を堪能できます。
また、夏に花火大会などが開催されるエリアであれば、自宅の屋上から花火を楽しむこともできるでしょう。
このように、屋上があることで眺望が楽しめるといったメリットがあるのです。
家族団らんのスペースとなる
屋上は、バーベキューやお子様用のプールを設置して遊べるなど、家族団らんのスペースとして活用が可能です。
狭い土地の家では、お子様と遊ぶ際に外出しなければいけないため、準備や移動が手間でした。
しかし、屋上があれば子供と遊べるスペースとして利用することができます。
日当たりが良く洗濯物を干せる
ベランダに比べて屋上は日当たりが良いことが特徴です。
そのため、洗濯物を干すには最適な場所です。
屋上であれば近くに高い家がない限り、洗濯物を周囲に見られる心配もないため、安心して干せるでしょう。
屋上のある家のデメリット
屋上は、さまざまな活用方法があるメリットの多い場所としてご紹介させていただきました。
一方で、屋上には事前に知っておくべきデメリットもいくつかあります。
ここでは、屋上のある家のデメリットについてご紹介いたします。
雨漏りのリスクが高くなる
屋上は、傾斜のある屋根よりも水がたまりやすいといった特徴があります。
屋上に降った雨は、設置されている排水溝経由で外に排出されます。
しかし、屋上の排水能力を超えるゲリラ豪雨や排水溝の詰まりや故障などの問題が発生した場合、雨水がたまってプールのような状態になってしまいかねません。
そのため、屋上のない家よりも屋上がある家の方が雨漏りのリスクが高いのです。
リスクを軽減させるためには、こまめな防水工事やメンテナンスは欠かせません。
建築コストが高くなる
屋上を設置することで、建築コストが高くなるといったデメリットがあります。
施工の際に屋上を設置することで、少なく見積もっても追加で100万円以上の金額が必要になるでしょう。
そのため、屋上を作る場合には、費用が掛かることを把握しておきましょう。
メンテナンスの手間がかかる
屋上で施工した防水工事には寿命があるため、寿命を伸ばすためのメンテナンスや定期的な防水工事が欠かせません。
これを怠ると、いつの間にか雨漏りが発生しているといったことが起こりかねません。
屋上で定期的なメンテナンスを行うと、その分の手間やメンテナンス費用が掛かります。
雨漏りの主な原因とは?
雨漏りは、屋上に限らずさまざまな箇所から発生する可能性があります。
その原因を知ることで、なぜ雨漏りが発生するのかという理解を深められるため、家のメンテナンスの際には役立つでしょう。
ここでは、雨漏りの主な原因についてご紹介いたします。
防水層が劣化している
屋上は家のどの箇所よりも雨や紫外線の影響を受けやすいため、防水工事によって形成された防水層が劣化しやすい状態になります。
劣化した防水層はひび割れや剥がれといった破損や、経年劣化による防水機能の低下などにより雨漏りが発生するのです。
防水層が劣化すればそこから建物内部に水が浸入するため、そうなる前にメンテナンスを行い、雨漏りを未然に防がなければいけません。
排水溝が詰まっている
排水溝は屋上に降った雨水を外に排出するためには欠かせない設備です。
しかし、清掃が不十分だと排水溝に落ち葉や埃、ゴミなどが詰まってしまうといったことが起こり得ます。
排水溝が詰まると水が屋上に溜まってしまうため、床面に負担が掛かり劣化を早めてしまうでしょう。
排水溝の詰まりは、雨漏りの原因になるケースが多々あるため、清掃を怠らないように注意しましょう。
屋上を長持ちさせるメンテナンス方法
屋上の劣化を防ぎ、長持ちさせるためにはメンテナンスが欠かせません。
しかし、どのようにしてメンテナンスを行えばいいのか分からないという方も多いでしょう。
ここでは、屋上を長持ちさせるためのメンテナンス方法をご紹介いたします。
定期的に劣化箇所がないか確認する
雨風や紫外線、地震などの影響によって、防水層の劣化が生じるケースが多々あります。
このような劣化は、目で見てすぐに分かるものもあれば、小さいダメージが蓄積されていくため目で見ても気が付きにくいものもあります。
劣化を見逃すとそこから雨水が浸入し、建物内部の腐食を引き起こすといったことになりかねません。
そのため、自身による目視の確認だけではなく、定期的に専門業者に現地確認を依頼することも大切です。
専門業者であれば、些細な異変を見逃すことがないため、異常があればすぐに対処できるでしょう。
定期的に劣化箇所がないか確認することは、屋上を長持ちさせるためには大切なメンテナンスの1つです。
排水溝などこまめに掃除する
排水溝の詰まりによって屋上に水溜りができることで、雨漏りが発生します。
そのため、排水溝を含めた各所をこまめに清掃することが屋上を長持ちさせることに役立つのです。
落ち葉の多い秋から冬にかけての季節は、油断しているとすぐに排水溝が詰まってしまいます。
普段から排水溝を確認し、ゴミがあればすぐに掃除するように心掛けましょう。
トップコートを計画的に塗り替える
防水層は紫外線に弱いため、紫外線から守るためのトップコートと呼ばれる仕上げ材を塗布します。
しかし、トップコートは5年ほどで寿命を迎えてしまい、それ以降は機能性が低下するため防水層を守れなくなるのです。
そのため、こまめにトップコートを塗り替えなければ防水層の寿命を大幅に短くしてしまうでしょう。
耐用年数にあわせて計画的にトップコートを塗り替えることは、屋上を長持ちさせるために必要なメンテナンス方法の1つなのです。
まとめ
今回は、屋上のある家のメリットやデメリット、メンテナンス方法などについてご紹介させていただきました。
屋上のある家では家族団らんの場所やプライベートな空間の確保など、さまざまな用途で活用できるため、家がより快適になるでしょう。
一方で雨漏りのリスクがあるため、こまめなメンテナンスや防水工事が欠かせません。
普段何気なく屋上を使用している中でも劣化が進んでいるため、状態を常に意識することが大切です。
メンテナンスを怠ると、屋上から雨漏りが生じて大きな問題になるかもしれません。
屋上に異変があった場合や、施工してから時間が経っている場合には専門業者に相談して状態を確認しましょう。