屋根塗装の耐用年数は?塗料の種類や費用相場など徹底解説
紫外線や雨風に常に晒されている屋根は、建物の中でも特に劣化しやすい箇所です。
屋根を保護するために塗布されている塗料も、気が付いたら劣化が進んでいて早急に塗装工事が必要というケースも多々あるのです。
そのため、定期的な塗装工事を行い、建物を守るための対策が欠かせません。
しかし、どのタイミングで塗装工事を行うべきなのか、塗料にはどのような種類があってそれぞれの費用相場がどれくらいかなどの情報を知らなければ、前向きに検討することも難しいかもしれません。
そこで今回は、屋根塗装の耐用年数や塗料の種類、費用相場などについてご紹介いたします。
屋根塗装の耐用年数
屋根塗装の耐用年数は、おおよそ7年から10年がひとつの目安とされています。
塗料の種類によって耐用年数は異なるため、施工前に使用する塗料の特徴や耐用年数について調べておきましょう。
塗料は大きく分けて「耐用年数が長いものの費用が高い塗料」と「耐用年数が短いけれど費用が安い塗料」に分類できます。
それぞれにメリットがあればデメリットもあるため、耐用年数と費用のバランスを考えて塗料を選択しましょう。
ただし、屋根は劣化が進みやすい箇所であるため、外壁などと比べて耐用年数が短いといった特徴がある点には注意が必要です。
そのため、耐用年数はあくまで目安として考えておきましょう。
また、7年未満であっても屋根材の破損やカビ・コケの発生などの異変が生じた際は、早急に業者に相談することが大切です。
【屋根塗装】塗料の種類
先ほどは、塗料の種類によって耐用年数が変わることをご紹介させていただきました。
屋根塗装でよく使われる塗料は、主にウレタン塗料・シリコン塗料・フッ素塗料・無機塗料の4種類です。
それぞれに異なる特徴と耐用年数が存在するため、施工の際は自身の希望にマッチした塗料を選択することが大切です。
ここでは、屋根塗装における塗料の種類についてご紹介いたします。
ウレタン塗料
一昔前まで屋根塗装や外壁塗装の主流であったウレタン塗料は、リーズナブルな価格帯と種類が豊富であるといった点が魅力的な塗料です。
以前から幅広い塗装工事に用いられることの多かったウレタン塗料は、現在でも色の種類が豊富であるため、自身の希望にマッチしたものを見つけられやすいでしょう。
また、ウレタン塗料は弾性があるといった特徴があるため、塗装面にひび割れが起きにくいのです。
時間と共に少しずつ形を変える木材などに、最適であるといった強みがあります。
そんなウレタン塗料の耐用年数は、6年から10年前後です。
シリコン塗料
シリコン塗料は、屋根塗装において人気のある塗料の1つです。
耐用年数は10年から13年前後と費用対効果に優れていることや、色落ちへの強さ、汚れが付着しにくいなど、安定した性能を誇っています。
さらに、現在主流な塗料として屋根塗装に用いられているため、種類が豊富です。
カラーバリエーションだけではなく、さまざまな機能が付与されたものなどが充実しているため、屋根塗装の際には自身の好みにマッチしたものを見つけられるでしょう。
また、多くの塗装工事業者がシリコン塗料をメインとしているため、施工に慣れている業者が多いなどの魅力もあります。
シリコン塗料はコストパフォーマンスに優れた人気の高い塗料であるため、塗装工事に使用する塗料をご検討の際は、シリコン塗料をおすすめします。
フッ素塗料
近年登場したばかりのフッ素塗料は、シリコン塗料と並んで現在では屋根塗装に採用されることの多い塗料です。
耐用年数は15年から20年前後であり、非常に長持ちするという特徴があります。
ただしその分、他の塗料よりも割高な点に注意が必要です。
フッ素塗料は耐久性や耐候性に優れており、紫外線や雨風に強いといった特徴があります。
また、親水性や防藻性・防カビ性にも優れているため、雨と一緒に汚れを落とすことや藻・カビの発生を防ぐなどの効果を見込めるのです。
塗り替え頻度を少なくして塗装工事の手間や出費をおさえたい方に、おすすめの塗料です。
無機塗料
無機塗料は、従来の塗料に含まれる有機物と無機物を配合させて生成された塗料です。
この塗料は耐用年数の長さが特徴的であり、おおよそ20年から25年とされています。
また、経年劣化しにくくカビやコケが発生しにくいため、建物の見た目が損なわれにくいといった魅力があります。
さらに、表面に汚れが付着しても雨などと一緒に洗い流せるため、いつまでもきれいな状態を保てるでしょう。
ただし、施工できる業者が限られており、業者ごとに仕上がりの差が生じるかもしれません。
そのため、この塗料で施工を行いたい場合は、信頼できる塗装工事業者に依頼することが大切です。
【塗料別】屋根塗装の費用相場
塗料ごとに費用相場が異なることは、先ほどご紹介させていただきました。
しかし、それが具体的にどれくらいの金額になるのか知りたいという方も多いでしょう。
ここでは、屋根塗装の費用相場についてご紹介いたします。
ウレタン塗料
ウレタン塗料の費用相場は、おおよそ1㎡あたり1,500円から2,200円です。
塗装費用の目安は約25万円であるとされています。
他の塗料と比較してリーズナブルであるものの、耐用年数が短いといった特徴があります。
そのため、費用対効果を考慮しつつ業者に相談して検討しましょう。
シリコン塗料
現在主流な塗料として使用されているシリコン塗料の費用相場は、1㎡あたりおおよそ2,000円から3,500円前後です。
塗装費用の目安は約35万円から45万円前後とされています。
シリコン塗料は費用と耐用年数のバランスが非常に良いことが人気の理由です。
また、耐水性や耐熱性にも優れているため、塗装工事を考えられる際はまずはシリコン塗料から検討していくことをおすすめします。
フッ素塗料
フッ素塗料の費用相場は1㎡あたり4,000円から5,000円前後であり、塗装費用はおおよそ50万円から70万円になるとされています。
メンテナンスサイクルが長いという特徴があるため、施工の際には足場の組み立てが必須となる屋根塗装には最適な塗料なのです。
無機塗料
無機塗料の費用相場は1㎡あたり4,500円から5,500前後、塗装費用は70万円以上といったように、他のどの塗料よりも高額です。
施工時には相応の費用が発生しますが、耐用年数に優れているため、長い目で見るとお得といえるでしょう。
ご自宅の屋根だけではなく、マンションの外壁や屋上などにも適しています。
屋根塗装を安くおさえるポイント
屋根塗装には相応の費用が必要になります。
そのため、少しでも費用を安くおさえたいと考えている方もいらっしゃるかもしれません。
ここでは、屋根塗装を安くおさえるポイントについてご紹介いたします。
複数の業者に相見積もりを取る
屋根塗装は、業者ごとに金額が異なるケースが多々あります。
そのため、複数の業者に相見積もりを取ることで、よりお得な金額で施工できる業者を探せるでしょう。
ただし、あまりにも多くの業者に依頼すると比較検討しにくいため、相見積もりは3社から4社くらいに留めておくことをおすすめします。
足場が必要な工事を同時にする
塗装工事の際は、足場の費用が全体の15%から20%の割合を占めているとされています。
仮に屋根塗装と一緒に外壁塗装や修繕工事を同時に行うと足場代が1度で済むため、出費をおさえられるのです。
そのため、屋根塗装にかかる費用をおさえたい場合は屋根塗装以外にも幅広い業務に対応できる業者への依頼が必要になります。
火災保険や助成金を活用する
火災保険や助成金を活用することで、費用をおさえてお得に施工できるケースがあります。
ただし、火災保険を利用する場合は定められた災害が原因であること、助成金の場合には各種条件や手続きが必要などの条件が設定されています。
そのため、事前に保険会社や自治体に確認をとり、火災保険や助成金を活用するための条件を確認しておきましょう。
耐用年数が長い塗料を選ぶ
耐用年数が長い塗料を選ぶことも効果的な方法です。
このような塗料は、塗料の単価は高いものの、長期的にみるとメンテナンスの回数が減ってコスト削減に繋がります。
屋根塗装の際には、金額だけではなく耐用年数も基準に塗料を選ぶと良いでしょう。
まとめ
屋根塗装に使用される塗料によって耐用年数や費用相場が異なるため、施工の際には慎重に塗料を選ばなければいけません。
金額や耐用年数以外にも、各塗料の特徴を踏まえた上で検討を進めることで、より理想に沿った施工を実現できるでしょう。
信頼できる塗装業者に相談して、プロの目線からアドバイスをもらいながら最適な塗料を選択しましょう。