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防水工事の耐用年数はどのくらい?種類別の塗り替えタイミングや注意点について徹底解説

防水工事

万が一、雨水が建物内部に浸入してしまうと、雨漏りやカビ、躯体の腐食といったさまざまなトラブルが起こりかねません。

しかし、防水工事を行うことで、雨水の建物内部への浸入を防ぐことができます。建物は常に雨風や紫外線に晒されているため、防水工事を行った箇所の劣化が進んでいます。

そのため、適切なタイミングでメンテナンスを行わなければいけません。

ただし、防水工事には相応の費用がかかるため、業者にすすめられるまま施工することに抵抗がある方もいらっしゃるのではないでしょうか?

事前に防水工事の耐用年数を知り、どのタイミングで塗り替えを行うべきなのかという情報があれば、自身で施工を行うタイミングを検討できるはずです。

そこで今回は、防水工事の耐用年数や塗り替えのタイミング、注意点などについてご紹介させていただきます。

防水工事の種類

建物を施工対象とした防水工事は、大きく分けてFRP防水、ウレタン防水、塩ビシート防水、シーリング工事の4種類があります。

FRP防水

1つ目のFRP防水とは、施工箇所にFRPのシートを敷き、その上にポリエスチル樹脂を塗布して防水層をつくる施工です。

FRPとは繊維強化プラスチックのことであり、軽くて頑丈な防水素材として知られています。

ウレタン防水

2つ目のウレタン防水とは、液体状のウレタン樹脂の施工箇所に塗布し、硬化させて防水層をつくる施工です。

液体状であるため、複雑な形状の現場でも施工可能な防水工事であり、現場の状況やバリエーションにあわせて柔軟な施工ができます。

塩ビシート防水

3つ目の塩ビシート防水は、防水性のある塩ビ製シートを施工箇所に貼る防水工事です。

施工箇所に厚さ1.5ミリのシートを接着剤、もしくは専用の機械を用いて固定し、施工を行います。

シーリング工事

4つ目のシーリング工事とは、外壁のタイルやサイディングなどのパネル同士に生じた隙間を埋めるために行う防水工事です。

パネル同士の隙間に対してシーリング材を埋め込みます。

このように、防水工事は施工環境・用途によって適した方法が異なるため、自身の建物に合った防水工事を検討しましょう。

それぞれの耐用年数

防水工事にはいくつかの種類があり、それぞれに特徴があることをご紹介させていただきました。

これらの工事は、施工内容だけではなく耐用年数にも大きな違いがあります。

防水工事の工法を検討する際は、耐用年数も重要なポイントになるでしょう。

ここでは、各防水工事の耐用年数についてご紹介させていただきます。

FRP防水の耐用年数

繊維強化プラスチックを用いた防水工事であるFRP防水の耐用年数は、およそ10年です。

FRPは防水効果が非常に高く、さらに軽くて頑丈であるという理由により、船舶や浴槽などでも用いられることが多い素材です。加えて、他のどの防水工事よりも水を通さない水密性に優れているため、抜群の安心感があります。

また、FRPに塗布するトップコートの樹脂は短時間で乾燥できるため、何層か重ね塗りを行ったとしても数日で工事が完了するという魅力があります。

工期が短いため、防水工事期間の間に人の出入りを制限する場合や、なるべく短く済ませたい建物などに最適な防水工事です。

しかし、頑丈なFRPは伸縮性がないため、ひび割れを起こしやすいという弱点もあります。

ウレタン防水の耐用年数

液体のウレタン樹脂を塗布するウレタン防水の耐用年数は、およそ10年です。

前述のように、ウレタン防水は複雑な現場でも施工可能であるため、段差のある場所や階段、バルコニーなど、さまざまな場所で施工可能です。

さらに、他のどの工法よりも安価に施工できるため、一般的に多く行われている防水工事として知られています。

塩ビシート防水の耐用年数

塩ビ製のシートを貼る防水工事である塩ビシート防水の耐用年数は、10年から15年とされています。

この施工はシートを用いた施工であるため、広い場所に対してスピーディーな施工が可能であるという点が強みです。

ただし、シートを貼る施工という性質上、シート同士に継ぎ目がでてしまうことや、シートの剥がれ・めくれといった問題が発生するケースがあります。

シーリング工事の耐用年数

外壁材のパネル同士の隙間を埋めるシーリング工事の耐用年数は、5年から10年です。

シーリング工事には、劣化した古いシーリングを撤去して新しくシーリング材を充填する打ち替え工事と、古いシーリングの上から新しいシーリング材を充填する打ち増し工事があります。

前者はシーリングを一新できるものの施工費用が割高になるという特徴があります。

一方で後者は、短期間で安価で施工できるものの古いシーリングが残ったままであることが特徴です。

そのため、施工の際には古いシーリング材の状況や予算に応じてどちらかが適しているのかを、業者と打ち合わせて決める必要があります。

塗り替えのタイミング〜このような症状が出たら要注意〜

防水工事の塗り替えのタイミングの目安は耐用年数です。

しかし、耐用年数を迎える前に紫外線・熱などの影響により、劣化症状が起こる場合もあります。

劣化症状を見つけた場合は、すぐに補修工事を行わなければいけません。

また、防水工事における劣化症状は主に施工箇所のひび割れ、剥がれ、膨れ、色あせの4つです。

ひび割れ

ひび割れは、紫外線などの影響でトップコートにひび割れが生じてしまうことです。

表面のみのひび割れであれば、すぐに雨水の浸入は起こりません。

しかし、そのまま放置しているとヒビの範囲が拡大し、防水層まで到達することで雨水の浸入が起こるでしょう。

剥がれ

剥がれは主にシート防水で起こりがちな劣化症状です。

貼ったシートが剥がれてしまい、そこから水が浸入するため、見つけ次第すぐに対応しましょう。

膨れは防水工事の際、下地の乾燥が十分でなかった場合などに発生することがあります。放置すると膨れた箇所からヒビ割れなどが起こるかもしれません。

また、これらの劣化症状は目で見て明らかに異変があるものですが、意外と見落としがちな劣化症状として色あせが挙げられます。

色褪せ

色あせとは、紫外線の影響により施工箇所の表面が焼け、色が変化する現象です。

一見すると問題がないように思われますが、この状態を放置していると、ひび割れや劣化が始まる可能性があります。

そのため、色あせも油断せずにすぐに対応が必要な劣化症状といえるでしょう。

このように、防水工事を行った箇所に異変があった場合、放置すると大きな問題に発展する可能性があります。耐用年数を迎える前に劣化症状を確認したら、すぐに業者に相談することをオススメします。

防水効果を長く保つためのメンテナンス方法

防水工事を行った箇所は定期的なメンテナンスを行うことで、防水効果を長く保てます。

メンテナンスとして有効的な方法は、トップコートの定期的な塗り替えです。

防水層はトップコートによって紫外線や雨水、熱からの負荷から守られていますが、トップコートも経年による劣化が進みます。

仮に劣化したトップコートを放置してその役割が果たせなくなると、すぐに防水層の負荷がかかり、劣化が急速に進むでしょう。

それを防ぐためには、トップコートを小まめに確認し、劣化症状が確認できたタイミングで塗り替えを行いましょう。

これを行うだけでも防水効果が長持ちするため、劣化したトップコートは放置せずにメンテナンスを行うことをオススメします。

まとめ

今回は、防水工事の耐用年数や塗り替えのタイミング、注意点などについてご紹介させていただきました。

防水工事は建物を守るために欠かせないものであるため、劣化する前に適切なタイミングで継続した施工が必要不可欠です。

メンテナンスのタイミングは、劣化状況や業者の判断によって検討される方も多いと思います。

しかし、どのような場合に防水工事が必要なのかを自身でも把握することで、計画的な施工が可能です。

適切なタイミングで防水工事を行って、建物の寿命を伸ばしましょう。

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