大規模修繕でのサッシ交換がトレンド?「カバー工法」のメリットと補助金活用術

マンションの寿命が延びる一方で、管理組合が直面するのが「窓まわり」の劣化です。築20〜30年のマンションでは、冬の結露・夏の暑さ・騒音・窓の開閉不良など、居住面の問題が目立つようになります。

かつてサッシ交換は「壁を壊す大掛かりな工事」というイメージが強く、修繕項目から外されることも多く見受けられました。しかし2025年現在は、住みながら短時間で完工できるカバー工法と、補助金制度により、優先順位の高い修繕項目となっています。

この記事では、防水工事・修繕工事を専門に行う修工舎の視点から、サッシ交換(サッシ改修・更新)による具体的な効果と、最新の補助金制度を活用した効率的な進め方を解説します。

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目次

マンションの大規模修繕でサッシ交換を行うメリット

マンションのサッシは「共用部分」のため、個別交換が困難です。大規模修繕は、建物全体の窓性能を計画的に刷新できる絶好のタイミングです。見た目だけでなく、居住者の満足度と資産価値を向上させる3つのメリットを詳しく解説します。

断熱効果と結露の解消

古いアルミサッシと単層ガラスは熱を通しやすく、室内の熱が窓から逃げていきます。最新の断熱サッシと「Low-E複層ガラス(断熱・省エネ性能を高めた二重構造のガラス)」へ交換することで、室内の熱を逃がさない断熱性能が向上します。

特に効果を実感できるのは、冬場の深刻な結露の解消です。カビやダニの発生を抑えて居住者の健康を守るとともに、窓周辺の腐食を防ぎ、建物の寿命延長にもつながります。

防音性能の向上による資産価値の維持

経年劣化で気密材が摩耗したサッシは、隙間から外部の騒音が入り込みます。
気密性に優れた最新サッシへ交換すると、外部の騒音が軽減され静かな住環境が整います。
窓の断熱・防音改修済みであることは、中古マンション市場では、資産価値維持・向上の強みです。

操作性と安全性の改善

「サッシが重くて開かない」「鍵がかけにくい」という不満も解消されます。最新サッシは戸車構造が進化しており、軽い力でスムーズに開閉可能です。また、指挟み防止機能や防犯性の高い錠前の採用により、高齢者や子供がいる家庭でも安心して生活できる環境が整います。

主流は「カバー工法」!工事内容と期間の目安

マンションのサッシ交換では、工期や居住者への影響を抑えられる点から、カバー工法が採用されるケースが増えています。
カバー工法の基本と、従来の「はつり工法」との違い、施工期間の目安について解説します。

カバー工法とは?(既存枠を活かす技術)

カバー工法は今ある窓枠をそのまま残し、その上から新しい枠を被せる工法です。従来の「はつり工法」のように周囲の壁を壊す必要がありません。
以下の表は、それぞれの工法を比較したものです。

比較項目カバー工法はつり工法
施工方法既存枠を残して被せる既存枠を周囲の壁ごと壊して撤去
工期(1窓)半日程度2〜3日程度
騒音・粉塵非常に少ない激しい(壁を壊すため)
コスト安価高価(壁の補修費が発生)
仕上がり窓のサイズが数センチ小さくなる窓のサイズは変わらない

カバー工法は、窓のサイズが少々狭くなりますが、最新の薄型フレーム製品を選べば視覚的な違和感はほとんどありません。

1戸あたり最短1日のスピード施工

一般的な3LDKのマンションでは、すべての窓を交換しても作業は1日で完了します。大規模修繕工事で足場がある期間に実施すれば、外側からのシーリング処理もより確実かつ効率的に行えます。

居住者の退去不要

大規模な改修において、居住者が最も懸念するのは生活への支障です。カバー工法の採用により、重機を入れたり壁を解体したりする必要がありません。

朝に工事を始めて夕方には新しい窓に変わっているため、居住者は退去不要で、日常生活のまま窓を刷新できる満足度の高い工事です。

知らないと損!2025年〜2026年の補助金制度

マンションの大規模修繕でサッシ交換を行う際、管理組合にとって課題となるのが工事費用の負担です。国が推進する補助金を活用すれば、修繕積立金の有効活用にもつながります。2025年〜2026年に利用できる補助金制度と活用のポイントを解説します。

先進的窓リノベ2025事業/子育てグリーン住宅支援事業の活用

現在実施されている「先進的窓リノベ2025事業」は、窓改修に対し一戸あたり最大200万円まで補助金が出る制度です。補助率は工事費の約50%相当に及び、管理組合の修繕積立金を節約しつつ、高性能な「Low-E複層ガラス」への交換を実現できます。

また、「子育てグリーン住宅支援事業」は、他のリフォームと組み合わせた活用がしやすい点が特長の補助金です。

2026年を見据えた補助金活用の備え

さらに、2026年(令和8年)も後継となる住宅省エネ支援制度の継続が見込まれており、来年以降に大規模修繕を計画しているマンションでも、補助金を前提とした長期的な資金計画を立てやすくなります。

補助金は予算上限に達し次第終了となるほか、対象製品のグレード選定や登録事業者による申請が必要です。修工舎では最新情報を常に把握し、メリットを活かせる製品選定をサポートします。

補助金制度の最新情報は以下の公式サイトをご確認ください。

理事会・修繕委員が押さえておきたい「合意形成」のコツ

サッシ交換を成功させるには居住者の理解と合意を得ることが欠かせません。

住民アンケートによるニーズの可視化

まずはアンケートを実施し、冬の寒さ・結露・騒音といった不満を吸い上げます。不満の可視化により、サッシ交換がマンション全体の共通課題であることを居住者全員で認識できます。

補助金によるコスト削減効果の提示

消極的な意見の多くはコストにあります。「補助金で実質負担をこれだけ抑えられる」といった具体的な数字を提示することが必要です。

以下の表は「先進的窓リノベ2025事業」を活用した場合の、サッシ交換1戸あたりの概算例です。窓サイズや性能により差はありますが、補助金により工事費の約3分の1〜半額程度が補填されるケースもあります。

工事内容標準的な施工費用補助金額(目安)実質負担額
大サイズ(掃き出し窓)約15〜20万円約6〜9万円約9〜11万円
中サイズ(腰窓)約10〜12万円約4〜5万円約6〜7万円

施工当日の協力依頼

カバー工法は室内作業が伴うため、入室への不安を払拭する必要があります。作業説明会の実施によりサポート範囲を明確に示すことで、心理的なハードルを下げ、当日の作業をスムーズに進めることができます。

修工舎が提案する「納得感のある修繕」

花壇改修工事

修工舎は、防水・塗装・修繕の豊富な知識と経験で管理組合の立場に立ち、納得感のある修繕提案を行います。

プロの診断による最適プランの提示

私たちのモットーは、「無理な営業をせず、建物に最適なプランを提案すること」です。一級建築施工管理技士等の資格を持つ専門家が現場を精査し、予算に合わせた優先順位のご提案をいたします。

防水専門業者としての高い施工品質

サッシ交換で重要なのは「窓まわりの防水」です。高性能な窓でも隙間から雨水が侵入すれば建物を傷めます。防水工事を主力とする弊社は、外壁全体の構造を熟知しています。10年、20年先まで雨漏りさせない精度の高いシーリング施工をお約束します。

管理組合様に寄り添う機動力

「今の積立金でどこまでできるか」「補助金のシミュレーションをしてほしい」といった相談に迅速に対応します。理事会や住民説明会への出席も含め、合意形成から完工後のアフターケアまで一貫してサポートいたします。

まとめ

サッシ交換は、外観改善に加え、居住者の健康と建物の価値を長期的に守る改修工事です。2025年・2026年と補助金制度が続くことで、コスト面の負担を軽減しながら住環境の性能向上を進めることが可能です。

「うちのマンションに適した工法は?」「補助金は実際にいくら出る?」そんな疑問をお持ちの理事様・修繕委員様は、ぜひ修工舎へお気軽にご相談ください。
プロの知見を活かし、皆様のマンションにとって最良の解決策を一緒に考えさせていただきます。

\防水工事・塗装工事・修繕工事のお悩みは株式会社修工舎へご相談ください/

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