マンションの修繕は、膨大な費用がかかることがあります。さらに、近年は資材が高騰していることもあり、修繕積立金だけでは賄えないこともあるでしょう。
そこでこの記事では、マンションの修繕に使える補助制度の一つ、分譲マンション共用部分改修費用助成についてわかりやすく解説します。
自治体の制度を活用して少しでも費用を抑えたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
- 分譲マンション共用部分改修費用助成とは何か
- 分譲マンション共用部分改修費用助成制度を探す方法
- 分譲マンション共用部分改修費用助成の流れ
分譲マンション共用部分改修費用助成とは

分譲マンション共用部分改修費用助成は、文字通りマンションの共用部の修繕工事に使える補助制度の一つです。
たとえば、以下のような設計・工事費用が補助の対象です。
- 壁面改修
- 防水工事
- 防災対策
- バリアフリー化 など
大規模修繕の際は、壁面改修や防水工事が行われることが多いので、補助制度を活用できる場合があります。
分譲マンション共用部分改修費用助成の例

では、分譲マンション共用部分改修費用助成とはどのような制度なのでしょうか?
東京都中央区と文京区を例に詳しく見ていきましょう。
東京都中央区
東京都中央区は、区内にある分譲マンションで築20年以上経過したものを対象に分譲マンション共用部分改修費用助成を行っています。
対象となる工事には、以下のようなものがあります。
対象工事 | 例 |
---|---|
修繕工事 | ・壁面の改修 ・屋上の防水 など |
防災対策工事 | ・受水槽、高架水槽の耐震型への取り替え ・防災備蓄倉庫の設置 など |
また、助成金にはそれぞれ上限があるため、確認が必要です。
種類 | 助成金の計算式 | 上限額 |
---|---|---|
設計費用 | 助成対象部分の設計費(住宅部分のみ)×3分の2 | 100万円 |
工事費用 | 助成対象工事費(住宅部分のみ)×10%×3分の2 | 1,000万円 |
東京都文京区
東京都文京区は、共用部分のバリアフリー化工事にかかる費用の補助を目的に、マンション共用部分改修費助成の制度を設けています。
助成金を受け取るためには、以下の条件を満たす必要があります。
- マンションの共用部分あるいは敷地で新たに実施するバリアフリー化工事であること
- 建築基準法およびその他の法令に違反しないこと
- マンションの共用部分あるいは敷地で、営業行為を行う部分にかかる工事ではないこと
助成金額は、税抜き工事費の10%で上限は100万円です。
ただし、予算上限額に達した場合は申請受付を終了するため注意が必要です。
分譲マンション共用部分改修費用助成金を探す方法

分譲マンション共用部分改修費用助成金を探す方法は、以下のとおりです。
- 自治体のホームページをチェックする
- 補助金や助成金の制度がまとめられているサイトを確認する
分譲マンション共用部分改修費用助成の制度を見つけられなければ、活用は困難です。ここで、探し方をチェックしておきましょう。
自治体のホームページをチェックする
分譲マンション共用部分改修費用助成は、自治体のホームページをチェックすると見つけられます。
制度があれば、多くの場合はホームページに情報が記載されています。さらに、自治体のホームページは最新の情報をチェックできるのでおすすめです。
たとえば、以下のように検索してみてください。
- 東京都 文京区 分譲マンション共用部分改修費用助成
- 東京都 中央区 分譲マンション共用部分改修費用助成 など
また、ホームページ内を探すのが難しい場合は直接自治体に問い合わせてみるのもよいでしょう。
補助金や助成金の制度がまとめられているサイトを確認する
自治体のホームページを隅から隅まで調べるのは面倒だという方は、補助金や助成金の制度がまとめられているサイトを確認するのもおすすめです。
たとえば、一般社団法人住宅リフォーム推進協議会のサイトには各自治体の制度がまとめられています。
ただし、いつも最新の情報が掲載されているとは限らないので注意が必要です。
分譲マンション共用部分改修費用助成の流れ

今回は東京都文京区を例に、分譲マンション共用部分改修費用助成の流れを説明します。
- 申請:工事3週間前までに申請書類を提出する
- 現地調査・助成決定:現地確認後、結果が通知される
- 工事を実施する:工事完了後は2ヶ月以内に実績報告書を提出する
- 現地調査・助成金額の確定:問題なければ助成金額が通知される
- 請求書の提出:助成金額の通知から1ヶ月以内に提出する
- 助成金の交付:指定された口座へお金が振り込まれる
期限などがあるため、計画的に進めなければ助成を受けられない恐れがあります。
また、以下のような提出書類を用意しなければなりません。
タイミング | 提出書類 |
---|---|
申請時 | ・文京区マンション共用部分改修費助成金交付申請書 ・マンションの配置図 など |
工事完了後 | ・文京区マンション共用部分改修費助成実績報告書 ・助成決定を受けた工事の契約書の写し など |
分譲マンション共用部分改修費用助成のことなら修工舎へ

ここまでに、分譲マンション共用部分改修費用助成の探し方や流れについてお伝えしました。しかし、読んでいただいてもわかるとおり、すべて自分で行うのは簡単ではありません。
提出書類の用意が遅れて申請の期限に間に合わず、制度を活用できなかったといった事態を招くこともあるでしょう。
そのため、分譲マンション共用部分改修費用助成については専門家への相談も検討してみてください。
私たち修工舎は、火災保険適用や補助金対象工事かどうかをお伝えできます。もちろん、修繕工事や防水工事の実績も豊富なので安心してお任せいただけます。
何ができるのか丁寧にご提案しますので、マンションの修繕工事を検討している方はお気軽にお問い合わせください。
分譲マンション共用部分改修費用助成に関連するよくある質問

分譲マンション共用部分改修費用助成に関連するよくある質問は、以下のとおりです。
- マンションの共用部分の修繕費用は誰が負担しますか?
- 分譲マンションの修繕費は誰が払うのですか?
- 共用部のバリアフリー化工事補助金とは何ですか?
よくある質問に目を通せば、理解がより深まります。一つずつ回答を見ていきましょう。
- マンションの共用部分の修繕費用は誰が負担しますか?
-
マンションの共用部分の修繕費用は、マンション全体の所有者が負担します。
もともと支払っていた管理費や修繕積立金から費用が捻出されることが多いでしょう。
ただし、修繕が必要になった経緯によっては、特定の区分所有者が負担するケースもあります。
- 分譲マンションの修繕費は誰が払うのですか?
-
共用部分はマンション全体の所有者で負担しますが、専有部分は各区分所有者が修繕費用を支払います。
専有部分とは、住戸の内部空間です。
ちなみに、ドアの外側やインターホン、窓ガラス、バルコニーなどは共用部分に該当するため、誤解のないように注意してください。
- 共用部のバリアフリー化工事補助金とは何ですか?
-
共用部のバリアフリー化工事補助金は、入居者がより快適に過ごせるように、共用部をバリアフリー化するときに使える制度です。
たとえば、廊下の段差をなくしたり、手すりを設置したりした工事費用を補助してくれます。
自治体によって補助金額は異なりますが、条件を満たせば30〜100万円が支給されます。
まとめ|分譲マンション共用部分改修費用助成を活用して負担を減らそう

マンションの修繕工事は、費用が高額になるケースも少なくありません。そこで、分譲マンション共用部分改修費用助成をうまく活用して負担を減らすことをおすすめします。
ただし、分譲マンション共用部分改修費用助成は無条件で適用できるわけではなく、自治体によっては期限が決められていることもあります。
そのため、専門家への相談も検討してみてください。
修工舎は、マンションの修繕工事や防水工事のご相談を受け付けています。もちろん、火災保険や補助金が使えるのかの判断も可能です。
マンションの修繕工事についてお困りの方は、お気軽に修工舎へご連絡ください。
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