外壁塗装の費用相場は?安くおさえるポイントなど徹底解説
建物の年数が経過すると、色褪せや塗装の剥がれが生じるため、外壁塗装を検討される方が多くいらっしゃいます。
しかし、かかる費用は決して安くはないため、なかなか施工に踏み切れないという方も少なくありません。
外壁塗装は建物を守るために欠かせないものであるため、適切なタイミングで適切な施工を行うことが何よりも大切です。
ただし、工夫することで費用を安くおさえることも可能であるため、その方法を知っておくと役立つでしょう。
そこで今回は、外壁塗装の費用相場や安くおさえるポイントなどについてご紹介いたします。
外壁塗装のタイミングとは?
新築の建物の場合、外壁塗装のタイミングは築8年から12年前後が1つの目安とされています。
これは外壁材に塗布された塗料の性能が、8年から12年で失われてしまうからです。
このタイミングで外壁塗装を行わなければ外壁材の劣化による破損や、破損箇所からの雨水の浸入といった問題が起こる可能性があるため、タイミングを逃さず施工することおすすめします。
ただし、2回目の外壁塗装の場合には前回使用した塗料の種類によってタイミングが異なります。
施工に使用した塗料を把握しておき、耐用年数を加味して検討しましょう。
外壁塗装の費用相場
外壁塗装を検討しようとした場合、最も気になるのは施工にかかる費用かと思います。
施工にどれくらいの費用が必要なのかを事前に知っておくことで、予算を組むことができるでしょう。
ここでは、外壁塗装で使用されることが多い塗料ごとの費用相場についてご紹介いたします。
アクリル塗料
光沢や発光に優れているアクリル塗料は、他の塗料よりも安価に施工できるといった魅力がある塗料です。
そんなアクリル塗料の単価は1㎡あたり1,500円から2,500円前後となります。
この塗料は耐用年数が短いため、頻繁に塗装を変えたい方におすすめです。
諸費用を含めて30㎡の戸建て住宅で塗装工事を行った場合の費用は、50万円から70万円になります。
ウレタン塗料
下地との密着性に優れているウレタン塗料は、木部や鉄部などであっても使用できる塗料として知られています。
そんなウレタン塗料の単価は、1㎡あたり1,000円から2,000円前後です。
諸費用を含めて計算すると30㎡の戸建て住宅であれば、おおよそ60万円から80万円が相場になります。
シリコン塗料
近年の住宅における外壁塗装で最も使用されている塗料であるシリコン塗料は、耐水性や耐久性に優れている塗料として人気が高いです。
また、豊富なカラーバリエーションがあるといった特徴があるため、自身の好みの色を探しやすいといった魅力があります。
そんなシリコン塗料の単価は、1㎡あたり2,000円から3,500円が相場です。
この費用に諸費用を加えて30㎡の戸建て住宅で塗装工事を行った場合、費用相場はおおよそ75万円から100万円になるでしょう。
フッ素塗料
蛍石を原料としたフッ素塗料の単価は1㎡3,000円から5,000円前後であり、他の塗料と比べて金額が高いといった特徴があります。
フッ素塗料は耐熱性や耐寒性、耐久性に優れており、長持ちするなどの特徴があるため、小まめに塗り替えできないビルやマンションなどに多く採用されている塗料です。
フッ素塗料を用いて30㎡の戸建て住宅で塗装工事を行った場合、費用は90万円から110万円ほどになるでしょう。
無機塗料
無機塗料とは、ガラスなどの無機物と塗料を配合したハイブリッド型の塗料です。
塗料の劣化によって生じる色褪せやチョーキング現象が起きにくく、カビやコケが発生しづらいといった低汚染性に優れています。
そんな無機塗料の単価は1㎡あたり4,000円から5,500円前後とされています。
30㎡の戸建て住宅で無機塗料を用いて塗装工事を行った場合の費用は、100万円から120万円ほどになるでしょう。
外壁塗装を安くおさえるポイント
外壁塗装には相応の費用がかかりますが、その金額を安くおさえるポイントがあります。
そのポイントをおさえることでお得に施工ができるかもしれません。
ここでは、外壁塗装を安くおさえるポイントについてご紹介いたします。
複数の業者に相見積もりを取る
外壁塗装の見積もり依頼をする場合、1社だけではなく複数社に依頼しましょう。
なぜなら、外壁塗装にかかる費用は業者ごとに異なるからです。
それぞれの見積書を見比べて施工内容や金額を加味して検討することが大切です。
足場が必要な工事を同時にする
ご自宅は外壁塗装だけではなく屋根塗装や防水工事などのメンテナンス・施工を定期的に行わなければいけません。
そこで、足場が必要な施工を同時にすることをおすすめします。
外壁塗装工事だけではなく、屋根・付帯部の塗装や防水工事などの足場が必要な施工をまとめて行うことで、足場代が1度で済むのです。
助成金を利用する
建物の外壁塗装工事を行う際に、ヒートアイランド対策用の塗料を使用するなどの条件を満たすことで助成金を受け取れるかもしれません。
助成金があれば外壁塗装にかかる費用の負担が大幅に減るでしょう。
助成金は自治体ごとによって詳細が大きく異なるため、事前に内容を確認しておくことをおすすめします。
火災保険を利用する
火災保険の制度を利用することで、外壁塗装を行う際に保険金を受け取ることができ、お得に施工することが可能です。
この制度を利用して外壁塗装を行う場合、自然災害が原因であること・被害から3年以内であること・被害額が一定の金額以上であることなどの条件を満たしていなければ適用されないため、注意が必要です。
火災保険の利用を検討する際には、事前に火災保険の内容や適用範囲などを調べておくことをおすすめします。
塗料のグレードを見直す
塗料によって施工にかかる費用が異なるため、費用をおさえるのであれば塗料のグレードを下げるのも1つの手です。
例えば、フッ素塗料や無機塗料などの高級な塗料から一般的に多く使用されているシリコン塗料に変更することで数万円からの節約が可能です。
外壁塗装業者を選ぶポイント
外壁塗装は、施工する業者によって施工の品質や対応・サービスの内容が大きく異なります。
そのため、信頼できる外壁塗装業者を選ぶことが、外壁塗装工事を成功させるためのポイントなのです。
ここでは、外壁塗装業者を選ぶポイントについてご紹介いたします。
施工実績が豊富な業者に依頼する
施工実績はその業者の技術力やお客様からの信頼感を確認するために最適な目安になります。
施工実績が少ない業者であればノウハウが少なく、施工に不慣れ・不得手といったことが起こり得るため、施工の品質が低かったり、施工ミスが起こったりする可能性があるかもしれません。
外壁塗装工事を検討する際には、依頼予定の業者の施工実績を必ず確認することをおすすめします。
見積書の記載内容を確認する
外壁塗装業者の中には、提示する見積書に細かい工事内容を記載せずに「○○工事一式」と記載しているところがあります。
このような記載方法では、どのような施工を行うのか・どのような塗料や材料を使用するのかなどの細かいことが分かりません。
結果として、依頼していた内容と違う施工が行われる・必要な施工が抜けていたといったトラブルが起こる可能性があるのです。
また、詳細が記載された見積書の中で、不明点があればすぐに相談することをおすすめします。
見積書の記載内容を確認しておくことで、外壁塗装工事におけるトラブルを未然に防げるでしょう。
保証やアフターフォローを確認する
外壁塗装工事は施工して終わりという訳ではなく、その後のアフターフォローや保証も非常に重要です。
この確認が不足していると、施工後に大きな不安を抱えてしまうかもしれません。
依頼前に業者へ保証内容やアフターフォローについて確認しておきましょう。
まとめ
外壁塗装工事は建物を守るために欠かせないものですが、施工には相応の費用がかかるため、施工トラブルや施工不良は絶対に避けたいものです。
このようなトラブルは事前にポイントをおさえた確認や、業者選びに注意することで回避できる可能性が高いでしょう。
また、施工にかかる費用はさまざまな制度や方法を活用することで、おさえることが可能です。
外壁塗装工事は定期的に行わなければいけないため、信頼できる業者に依頼し、工夫してお得に施工を行いましょう。