ウレタン防水の単価・価格はどのくらい?施工方法による単価の違いや費用を抑えるポイントについてもご紹介
ウレタン防水は、防水工事において主流な工法です。そんなウレタン防水工事ですが、業者に施工を依頼した場合の単価は、一体いくらになるのでしょうか?
この記事では、ウレタン防水の単価や費用を抑えるポイント、そして見積もりを依頼する際の注意点について紹介していきます。工事を依頼する際に活用できる内容ですので、最後までご覧ください。
ウレタン防水とは?
ウレタン防水とは、液体状のウレタン樹脂で複数回塗り固めて防水層を生成する工法です。ベランダや屋上などどんな場所でも施工できる汎用性があります。
防水工事の中でも約46%を占める主流な工法です。
ウレタン防水3つの工法
ウレタン防水には3種類の工法があります。それぞれの工法について解説していきます。
密着工法
密着工法とは、下地に直接ウレタン樹脂を塗布していく工法です。密着工法は初期費用が安く、工程が少ないため工期が短く済みます。
しかし、密着工法は下地の影響を大きく受けるため、雨漏りで下地が腐食している場合は施工できません。密着工法は、下地に問題がない新築や、狭いベランダなどに用いられます。
メッシュ工法
メッシュ工法とは、下地と防水層の間にメッシュシートを挟み込む工法です。メッシュシートを挟み込むことで防水層の強度が上がり、地震などにも強くなります。しかしその分密着工法よりも費用がかかります。
通気緩衝工法
通気緩衝工法は絶縁工法とも呼ばれ、下地と防水層の間に通気緩衝シートを挟む工法です。
雨漏りなどによって下地が水分を含んでいる場合や、蒸気を発するコンクリートに施工する場合に通気緩衝工法がよく使われます。
通気層によって防水層の中の蒸気を逃がすことができるので、膨れが発生するのを防止します。
通気緩衝工法は専門性が高いため、防水工事の専門業者でないと施工が難しい工法です。
ウレタン防水のメリット・デメリット
ウレタン防水のメリットとデメリットを下記にまとめました。
ウレタン防水のメリット
- 比較的安価で施工ができる
- 防水層が軽く建物への負担が少ない
- 継ぎ目がなく複雑な形状をした場所にも施工できる
- 工期が短い
ウレタン防水のデメリット
- 施工難易度が高い
- トップコートの塗り替えが5年を目安に必要
ウレタン防水は安価で施工できる反面、手作業で防水面を平らになめらかになるように仕上げる必要があります。施工難易度は高いため、技術力が求められるのです。
また、定期的にトップコートと呼ばれる防水層の保護塗料を塗り替える必要がありますが、メンテナンスを正しく行うことで、防水層を長持ちさせることができます。
ウレタン防水の種類別単価
ウレタン防水の工法種類別の単価について、下記にまとめました。
密着工法
下地に直接防水層を塗る工法
4,000円〜5,500円前後(1㎡あたり)
メッシュ工法
下地と防水層に補強でメッシュを挟む工法
4,500円〜6,000円前後(1㎡あたり)
通気緩衝工法
下地と防水層に通気緩衝シートを挟む工法
5,500円〜6,500円前後(1㎡あたり)
なお、単価はあくまで目安となり、塗装面の状況や施工場所や面積によって変動します。詳しく知りたい場合は、業者に見積もりを依頼しましょう。
ウレタン防水工事の費用を抑えるポイント
ここでは、ウレタン防水工事の費用を抑えるポイントについて解説していきます。
定期的にメンテナンスをする
ウレタン防水は、適切にメンテナンスをすることで長持ちします。具体的にはこまめに清掃したり、トップコートと呼ばれる防水層の保護塗料を、5年を目安に塗り替えしたりすることで防水層の劣化を抑えることが可能です。
防水層を長持ちさせることで、コストパフォーマンスがより高くなります。
火災保険や補助金を活用する
火災保険や補助金を活用できれば、ウレタン防水工事の費用を抑えることができます。
火災保険は、火災以外にもさまざまな自然災害を補償しています。防水工事で火災保険が適用されるケースは、風災によって被害が発生した場合などです。たとえば、暴風による飛来物によって防水層が破損した場合は、火災保険が使えるでしょう。
また、居住している自治体によっては、防水工事に補助金を受け取れる場合があります。
防水工事をする際は、事前に火災保険が適用できるかや、補助金が受け取れるかを確認すると良いでしょう。
DIYで行う
ウレタン防水をDIYで行うことで、工事費用を抑えることができます。二液性の塗料で施工することで、材料費も削減できます。
ウレタン防水の塗料には、一液性と二液性のものがあります。一液性は材料をそのまま使えますが、二液性はウレタン樹脂を固めるための硬化剤を入れる必要があります。二液性は手間がかかりますが、費用は一液性よりもかかりません。
他にも、塗料によってはすべり止めや遮熱効果などの特殊効果が入っている塗料もあります。必要でなければ塗料の種類を見直すことで、費用を削減できるでしょう。
しかし、DIYには以下のデメリットがあります。
- 施工の質が落ちる
- 手間や時間がかかる
- 失敗する可能性がある
- 保証がない
施工に不安がある場合は、失敗するリスクなどを考慮すると、業者に依頼する方がかえってコストが抑えられるかもしれません。DIYは無理して行わずに、専門業者に依頼することがおすすめです。
専門業者に見積もり依頼をする際の注意点
専門業者に見積もりを依頼する際の注意点を紹介していきます。
防水工事専門業者に依頼する
防水工事を依頼するには、防水工事専門業者に依頼しましょう。
防水工事の依頼は、工務店や塗装業者にも依頼ができますが、中間マージンが発生して費用が割高になる場合があります。
塗装業者とは、外壁塗装や屋根塗装を主に施工している業者です。外壁塗装工事の際に、合わせて防水工事を施工する場合があります。
しかし、防水工事は高い技術力が必要にもかかわらず、あまり防水工事の知識がない塗装業者も存在しています。そのため、施工の品質を落としたくない場合は、防水工事専門業者に見積もりを依頼するようにしましょう。
また、施工実績が豊富であるか、口コミや評判が悪くないか確認することで、安心して任せる業者に依頼することが大切です。
複数の業者で相見積もりを取る
専門業者に見積もりを依頼する際は、複数の業者に見積もりを依頼して相見積もりを取得しましょう。
1社だけに見積もりを依頼してしまうと、提示された金額が適切な金額であるのかどうか判断ができません。複数の業者に相見積もりを取ることで相場がわかり、じっくりと比較検討ができます。
見積もりを依頼する際は、複数の業者に相見積もりを取りましょう。
悪徳業者に注意する
悪徳業者に工事を依頼しないように注意が必要です。悪徳業者には、以下の特徴があります。
- 契約を急がせる
- 見積もりが不明確である
- 大幅な値引きをする
- 突然訪問して無料点検しようとする
このような業者には注意が必要です。疑問点や不安に感じた場合はすぐに契約せずに、相見積もりを取るなどして慎重に検討するようにしましょう。
保証内容やアフターメンテナンスの有無を確認する
工事後の保証内容や、アフターメンテナンスの有無について確認しましょう。
万が一工事後に不具合が発生しても、保証期間内であれば費用もかからず補修してもらえるので安心です。
まとめ
ウレタン防水の種類別単価や費用を抑えるポイント、そして専門業者に見積もり依頼をする際の注意点を解説しました。
ウレタン防水工事の単価や費用を抑えるポイントを知っておくことで、工事を依頼する際に有効に活用できます。
防水工事は建物においても重要な役割を持つので、工事を依頼する際は実績が豊富な防水工事専門業者に依頼することがおすすめです。